家族葬について

家族葬と一般葬の違いは?費用・参列範囲・流れを比較|後悔しない選び方のポイントも

2025.12.19

大切な方を亡くされたとき、『どのような形で見送ればよいのか』と迷うのは、多くの遺族が経験することです。

近年、日本では、葬儀の形式として「家族葬」と「一般葬」が主流となってきています。しかし、その違いを正確に理解し、故人とご自身たちにとって最も適した選択ができている方は多くありません。

この記事では、家族葬と一般葬のそれぞれの特徴や両者の違い、メリット・デメリットなどを、5つの具体的な視点から比較・解説します。どちらを選ぶか判断するための基準もご紹介します。心から納得できる故人とのお別れの形を見つけたい方は、ぜひ参考にしてください。

家族葬と一般葬、それぞれの定義と特徴

まずは「家族葬」と「一般葬」がそれぞれどのような葬儀なのか、その基本的な定義と特徴を理解しておきましょう。

家族葬とは?故人とごく親しい人だけで行う、温かく小規模な葬儀

家族葬は、「家族」という名称がついていますが、家族だけに限定されるものではありません。ご家族やご親族(ごく近しい方々)、そして故人が生前特に親しくしていた友人など、参列者の範囲を限定して行う小規模な葬儀形式を指します。

特定の儀式や流れを指す言葉ではなく、あくまで「誰が参列するか」という視点で定義される点が特徴です。

家族葬の最大の目的は、儀礼的な弔問客への対応に追われることなく、近親者だけで故人との最後の時間をゆっくりと過ごし、心ゆくまでお別れをすることにあります。参列者が限られることで、故人との思い出を語り合ったり、感謝の気持ちを伝えたりする、より個人的で温かな時間を過ごせます。
近年は、核家族化や価値観の多様化を背景に、この家族葬を選ぶ方が増えています。

一般葬とは?社会的なつながりを大切にし、縁ある方々が広く参列する伝統的な葬儀

一般葬とは、これまで日本で最も広く行われてきた伝統的な葬儀形式です。

ご家族や親族だけでなく、故人の友人、知人、会社の同僚や上司、近所の方々など、生前お世話になった方々に広く訃報を知らせ、参列していただくのが特徴です。多くの方が「普通のお葬式」としてイメージするのが、この一般葬でしょう。

一般葬は、故人の社会的な功績や人間関係を偲び、縁のあった人々が共に集い、遺族を慰め、社会全体で死を悼むという重要な役割を担っています。故人との最後のお別れの場を公に設けることで、社会的な責任を果たすという意味合いもあります。

5つの視点から見る家族葬と一般葬の違い

家族葬と一般葬は、通夜、葬儀・告別式、火葬といった儀式の基本的な流れ自体は、実は大きく変わりません。

それでは両者は具体的にどう違うのか、まずは表で比較してみましょう。

項目家族葬一般葬
参列者の範囲家族、親族、親しい友人など少数に限定友人、知人、会社関係者、近所の方など広く参列
費用の相場約70万~120万円程度(小規模)約150万~200万円程度(規模による)
葬儀当日の雰囲気アットホームでプライベート公的・儀礼的
精神的・身体的負担軽い重い
葬儀後の対応重くなる可能性がある比較的軽い

ここからは、比較表の項目をさらに掘り下げ、5つの具体的な視点から両者の違いを詳しく解説していきます。

【違い①】参列者の範囲

家族葬と一般葬を分ける最も本質的な違いは、「参列者の範囲」にあります。この違いが、費用や雰囲気、遺族の負担といった他のすべての要素を決定づけます。

家族葬
家族葬は、葬儀の主体を社会から「家族」へと移し、ごく近しい人々が故人のためだけに集う「個人的なお別れ」を重視する価値観から近年生まれた葬儀方式です。そのため、遺族が主体的に参列者の範囲を決め、招待する方を限定します。

一般的には、故人の配偶者、子、親、兄弟姉妹といった近親者と、特に親しかった方々に絞られます。「本当に故人を偲びたいと思ってくださる方々と、心静かにお別れの時間を過ごしたい」という想いから選ばれることが多い形式です。

一般葬
一般葬は、地域社会や会社といった共同体の義務として、皆で故人を送る「社会的な儀式」としての色合いが強くなります。そのため訃報は広く知らせ、参列者の範囲は限定されません。故人と少しでも縁のあった方が、それぞれの意思で参列します。

【違い②】費用の相場

葬儀費用は、一般葬よりも家族葬の方が費用を抑えられる傾向があります。

家族葬
70万~120万円程度が一般的な相場となっています。参列者が比較的少ないため、会場の規模、通夜振る舞いや精進落としといった飲食費、返礼品の費用などが大きく削減できます。

一般葬
参列者の人数や会場の規模によりますが、150万~200万円程度が目安です。ただし一般葬では、多くの参列者から香典を頂戴するため、総額費用の一部を賄うことができます。故人の社会的地位や交友関係によっては、香典収入が葬儀費用を上回り、遺族の自己負担が大幅に軽減されるケースも少なくありません。

なお、重要なのは、費用だけでなく「どのようなお別れをしたいか」という想いを大切にすることです。心から納得できる形を選ぶことが、後悔のないお別れにつながります。

【違い③】葬儀当日の雰囲気

家族葬と一般葬では、その「雰囲気」と「遺族の過ごし方」も大きく異なります。

家族葬
参列者が身内中心であるため、非常にアットホームでプライベートな雰囲気になります。儀礼的な挨拶や対応に時間を割かれることが少なく、遺族が自分たちのペースで心ゆくまでお別れに集中できます。

故人との思い出を語り合ったり、「ありがとう」の気持ちを込めてゆっくりとお見送りしたりと、本当に大切な時間を過ごすことができるのが家族葬の大きな魅力です。

一般葬
多くの弔問客が訪れるため、公的で儀礼的な雰囲気が強くなります。喪主や遺族は、次々と訪れる参列者への対応に追われ、故人をゆっくり偲ぶ時間は限られがちです。

社会的な責任を果たすという意味では重要ですが、「故人との最後の時間をもっとゆっくり過ごしたかった」と感じる遺族も少なくありません。

【違い④】遺族の精神的・身体的負担

葬儀の準備段階から当日に至るまで、遺族にかかる負担も大きく異なります。

家族葬
連絡する相手が限られているため、関係者のリストアップや供花・弔電の管理などの準備負担が大幅に軽減されます。当日も、喪主としての対外的な役割から解放され、自分自身の悲しみと向き合う時間を持てます。

深い悲しみの中にある遺族にとって、「精神的・身体的負担を減らしたい」という思いから家族葬が選ばれることも多いのが現状です。

一般葬
訃報を伝えるべき関係者のリストアップ、連絡、受付係の依頼、大量の供花や弔電の管理など、準備作業が多岐にわたります。当日も、喪主は常に「表舞台」に立ち、多くの参列者に対して気丈に振る舞うことが求められます。

遺族の体力的・精神的負担が重くなりがちで、葬儀が終わると「お疲れ様でした」という言葉をかけられることが多いのも、一般葬の特徴といえるでしょう。

【違い⑤】葬儀後の人間関係と対応

葬儀後の対応は、家族葬を選ぶ際には「隠れた負担」となるためよく理解しておきましょう。

家族葬
葬儀に呼ばなかった方々へ、家族葬を終えたことを報告する挨拶状を送る必要があります。この事後報告を怠ると、「なぜ知らせてくれなかったのか」と思われるだけでなく、お別れをしたかった方がその機会を失い、悲しい思いや後悔の念を抱かれることもあります。

また、後日、訃報を知った方々が自宅へ弔問に訪れることもあり、その対応に追われるケースも見られます。個別の弔問は、式典形式の葬儀(一般葬)よりも時間的・精神的負担が大きくなることもあるため、注意が必要です。

一般葬
葬儀の場で広くお別れの機会を提供しているため、葬儀後の個別の報告や弔問対応は比較的少なく済みます。遺族は落ち着いてその後の手続きや法要の準備を進められます。

「最後に会えてよかった」という声も多く、社会的な責任を果たしたという安心感も得られます。

家族葬と一般葬のメリット・デメリットをまとめて比較

違いを踏まえ、それぞれの形式のメリットとデメリットを整理しておきましょう。

家族葬のメリット・デメリット

メリットデメリット
・故人とゆっくりお別れできる
・費用を抑えられる可能性がある
・参列者対応の負担が少ない
・自由な形式で行いやすい
・親族や関係者から理解を得られない場合がある
・関係者への事後報告と説明が必須
・後日の弔問対応に追われることがある

形式にとらわれず、心ゆくまで故人を偲ぶ時間を確保できるのは、家族葬の最大のメリットです。参列者が少ない分、飲食費や返礼品費を削減でき、葬儀の総額費用を抑えられるのはもちろん、当日の対応負担も軽減されます。

一方、伝統を重んじる親族や地域では、「なぜ広く知らせないのか」と反対されることがあります。呼ばれなかった方々への配慮が不可欠で、これを怠るとトラブルの原因になりかねません。葬儀後に、個別の弔問対応という形で負担が続く可能性があることも、理解しておく必要があるでしょう。

一般葬のメリット・デメリット

メリットデメリット
・多くの方に故人を見送ってもらえる
・広く訃報を伝えられ、後のトラブルが起きにくい
・香典により費用負担が軽減される場合がある
・参列者対応に追われ、ゆっくりお別れできない
・費用が高額になりやすい
・準備や当日の遺族の負担が大きい

故人の社会的なつながりを尊重し、縁のあったすべての方にお別れの機会を提供できるのが、一般葬の最大のメリットです。「呼ばれなかった」という不満が生じにくく、人間関係のトラブルを未然に防げます。

一方、遺族は弔問客への対応に終始しがちで、故人と静かにお別れする時間が取りにくいのが現実です。参列者のピックアップや案内、供花、弔電、香典の管理など、負担も重くなりがちです。会場費、飲食費、返礼品費などがかさみ、規模によっては総額費用が高くなる傾向がありますが、多くの香典を受け取ることにより、負担が軽くなる場合もあります。

後悔しないための選び方は?判断基準とそれぞれにおすすめのケース

ここでは、後悔しない選択をするための3つの判断基準と、それぞれにおすすめのケースをご紹介します。

判断の軸①:故人の遺志

最も尊重すべきは、故人の生前の意向です。

「もしものときは、内輪だけで静かに送ってほしい」「お世話になった人たちには、きちんとお別れをしてほしい」といった希望を遺していた場合は、それを最優先に考えましょう。

故人の人柄や価値観を振り返ることで、どちらの形式がより適しているかが見えてくることもあります。

判断の軸②:故人の社会的立場

故人の社会的立場も重要な判断材料になります。

会社の経営者や地域の名士など、社会的な役割が大きかった方の場合、本人の意向とは別に、一般葬で広くお別れの場を設けることが求められるケースも少なくありません。

故人や遺族の希望と社会的な期待のバランスを考慮することが大切です。

判断の軸③:遺族の意向

喪主をはじめとする遺族が、どのようなお別れを望んでいるかを話し合うことも不可欠です。

「ゆっくりお別れがしたい」「経済的な負担を抑えたい」「故人への感謝の気持ちを込めた温かな時間にしたい」など、それぞれの思いを共有し、家族としての総意を形成することが、後のトラブルを防ぐ鍵となります。

状況に応じた選び方の例

これらの判断軸を基に、具体的な状況に応じた選び方の例を考えてみましょう。

家族葬が向いているのは、以下のようなケースです。

  • 故人が高齢で、生前の交友関係が比較的限られている
  • 故人や遺族が「内輪だけで静かに見送りたい」と強く希望している
  • 葬儀費用をできるだけ抑えたいという経済的な事情がある
  • 故人との思い出を語り合う時間を大切にしたい

一方、以下のような場合は一般葬が適しています。

  • 故人が現役で働いていたり、社会的地位が高く、参列を希望する方が多数見込まれる
  • 親族や地域、会社との付き合いが深く、義理を重んじる必要がある
  • 「お世話になった方々には、きちんとお別れの場を設けるべきだ」という考えが家族内にある

家族葬・一般葬でよくある質問

家族葬と一般葬の違いを調べる中で、実際によくある質問をQ&A形式でまとめました。葬儀の準備で迷いやすいポイントを確認しておきましょう。

Q1. 故人の意向が分からないときの判断方法は?

故人の意向が明確でない場合でも、いくつかの手がかりから判断することは可能です。

まずは、故人の社会的立場や生前の交友関係の広さを手掛かりに、どの程度の規模の葬儀が故人らしく、また社会的に求められるかを考えます 。次に、遺族の意向や、葬儀にかかる精神的・身体的負担を話し合い、合意形成を図りましょう。

想定される参列希望者の数を見積もることも、適切な形式を選ぶ上で現実的な判断材料となります 。 

Q2. 家族や親族で意見が分かれた場合の解決法は?

まずは、故人の意向を最優先に考えることを家族で確認しあいましょう。

年配の親族が家族葬に反対している場合は、その理由を丁寧に聞き、家族葬の意味や想い、メリット・デメリットをわかりやすく説明することが大切です。

最終的には、最も負担が大きい家族、特に喪主の体力面、さらに経済面を中心に、現実的に判断することをおすすめします。

Q3. 途中で家族葬から一般葬(またはその逆)に変更できる?

葬儀社との契約前なら変更は可能です。費用や準備内容も大きく変わることになるので、速やかに葬儀社に相談しましょう。

ただし、すでに訃報を出している場合は注意が必要で、特に一般葬から家族葬への変更の場合は、既に連絡した方への丁寧な配慮が必要になります。

Q4. 後日の法要やお墓に影響はある?

葬儀形式は法要や納骨の有無には影響しません。四十九日や一周忌は、家族葬、一般葬のどちらであっても通常どおり行えます。お墓や納骨堂の契約も、同様に進められます。

Q5. 家族葬と一般葬では依頼する葬儀社は違うの?

基本的には同じ葬儀社でどちらも対応可能です。ただし、葬儀社によって家族葬の経験値や対応力に差があります。

特に家族葬を希望する場合は、大手・中小問わず、家族葬への理解と経験が豊富な業者を選ぶことが重要です。

故人と遺族にとって最善のお別れの形を選ぼう

家族葬と一般葬は、単なる規模の違いだけでなく、その根底にある価値観や葬儀後の人間関係まで、多くの点で異なります。

最も大切なのは、故人の意向を尊重し、遺族が「この形で見送ることができて良かった」と心から思える選択をすることです。葬儀は、悲しむだけの儀式ではありません。故人への感謝の気持ちを込めて、温かな思い出を分かち合い、新たな一歩を踏み出すための大切な「区切り」の時間でもあるのです。

家族葬の飛鳥会館では、経験豊富なスタッフが、皆様のお気持ちに寄り添いながら、心に残るあたたかな葬儀のお手伝いをさせていただきます。葬儀に関するご相談やご不明な点がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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