「お経」は、なんであげるの?
仏式のお葬式に参列すると、お寺様が来られて「お経」をあげて…
さて、この「お経」。
「何のためにあげてるの?」と、質問すると、「故人の供養の為」と答える方がほとんどだと思います。
これは、間違いではないですが半分正解…といったところでしょうか。
では、お経とはいったい何なのかをご存知でしょうか?
お経とは、一言でいうと「お釈迦様の説かれた教えを、弟子たちが記録してまとめたもの」になります。
日本語で書かれたものではないので、内容がわかりづらいかと思いますが、その内容は「この世を生きている人が幸せな道を歩めるように」というお釈迦様からの尊い教えが書かれたものです。
そう、お経とは「この世を生きている人」のためのものなのです。
さあ、ここで疑問が。
「あれ?お葬式でお経をあげる意味は?」
はい。
意味はしっかりありますよ。
お経の内容は供養としてのものではありませんが、さとりを開いたお釈迦様の教えを聞いたり読むことで、遺族の哀しみをやわらげ、心を落ち着かせる役割があります。
(お寺様の読み方や声にもリラクゼーション効果があるということです)
また、心を落ち着かせることで、故人を思う「供養の心」を届けやすくするという役割があるとされています。
その他にも『集まってくださった方々に「心穏やかに幸せの道を歩んでほしい」という故人からの願いを、お釈迦様のお言葉を借りて伝えている。』と教えてくださったお寺様もいらっしゃいました。
つまり、直接ではありませんが「故人への供養と、故人からの願いを届けるため」に、というのがお葬式での「お経」をあげている意味の一つというわけです。
もちろん、これがすべてというわけではありません。
これを機に「お経」について興味を持たれた方は、詳しく調べてみるのもいいかもしれませんね。
経本を開いても漢字が並ぶばかりで、少し…いえ、かなり難しい内容ですが、お寺様にお尋ねすると教えてくださいますよ。