聞いたことあるけれど、意外とわからない仏具…「過去帳とは?」
仏具の中には、「なんとなく名前は聞いたことはあるけれど、どんなもので何に使うものなのか分からない。」というものも多くないですか?
その中で、今回は「過去帳」についてご紹介します。
「過去帳ってどんなもので、誰が書くんですか?」
こういった形、もしくは開いて置かれているものを見たことはないですか?
こちらが「過去帳」です。
過去帳とは、亡くなった方のお名前(俗名や戒名)、亡くなった年月日や年齢(享年または行年)を記入する仏具になります。
ここまで聞くと「あれ?位牌と何が違うの?」と思われる方もいらっしゃいますよね?
位牌と過去帳では、その役割が違うのです。
まずは位牌ですが、位牌には魂が込められており、亡くなった方そのもので、祈りの対象となるものになります。
そして、過去帳とは、先祖代々の名前・没年月日を記録していくものなので、家系図等の意味合いの強いものになります。
過去帳には、和本や折本のものがありますが、ご家庭では折本のものが主流です。
(ちなみに、和本のものは、寺院で使われることが多いです。)
「あ、そういえば、仏壇の引出しに入ってるわ」
と、いう方も少なくないのではないでしょうか?
では、過去帳は誰に書いてもらえばいいのでしょう?
過去帳に「誰に書いてもらわないといけない」という決まりはありません。
ですので、ご自分で記入されても構いません。
とは言っても、先祖代々残っていくものなので、字に自信がないとちょっと気が引けたり…なんてこともありますよね。
実際には、お寺様にお願いされるのが一般的です。
また、仏具店でも記入をしてくださるところもあるそうです。
法要以外では、なかなか内容を確認することのない過去帳。
この機会に、ご先祖様たちを確認してみるのもいいかもしれませんね。